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【ムービングフットボール】
- 2013-04-15 (月)
- 【ムービングフットボール】
フリーランニングやポジションチェンジを繰り返すなど、人が動くことによって味方からパスを引き出してボールを動かす、動いたボールに連動してまた人が動いていくのが特徴の戦術です。
味方のプレーを予測してパスが出される位置へ先行して動き、さらに次のプレーを予測して一見関係ないところで選手が動き出す第3の動きを行うことによってディフェンスにとって予測不可能なプレーとなっていきます。
それよって流動性が生まれ、ダイレクトプレーにより次々とオープンスペースへ展開していくことが可能となります。それによって数的有利な状況も生まれてきます。
人もボールも動くサッカーではボールがないところでの動き(オフ・ザ・ボールの動き)が重要視され、味方からパスを引き出すために積極的に走らなければなりません。スピーディに展開していくためには少ないタッチでパスを回すことも重要だとされています。
また、味方のプレーを予測して次々と先行動作を続けるにはチーム全体でのプレーの共通イメージが必要であり習熟を必要とする。最大のメリットはチーム全体で攻撃を組み立てていくので突出した能力を持つフォワードやミッドフィールダーがいなくても得点を得ることが出来る点です。
しかし、積極的なフリーランニングは多大なスタミナを消耗し、ポジションチェンジは守備時における陣形やバランスを崩すことになるというリスクも併せ持っています。尚、元となる考え方はトータルフットボールにあるといわれています。
【ポゼッションフットボール】
- 2013-04-15 (月)
- 【ポゼッションフットボール】
ポゼッションフットボール(Possession Football)とはサッカーの戦術のひとつです。
ポゼッションとは日本語では「支配率」と訳されています。要するに自チームがボールを持っている状態をボールポゼッションと呼びます。自チームがボールを持っている限り、相手に得点を奪われる可能性は無いという考え方が元になっており、チーム全体でパスを回して、自チームが常にボールをキープすることで試合の主導権を握ろうという戦術です。
現代のサッカーの戦術の多くがそうである様に、この戦術もまたトータルフットボールを基にして考え出されたものだとされています。
ポゼッションフットボールの基本は「相手に奪われる可能性の高い」ロングパス・ロングフィードなどを極力使わず、「相手に奪われる可能性の低い」ショートパスを多用して敵ゴール前まで徐々にラインを押し上げて攻め上がることです。
攻撃が行き詰ったときは無理に攻撃してボールを奪われるよりは守備的ミッドフィールダーやディフェンスラインまでボールを戻して、再びディフェンスラインからのビルドアップ(攻撃の組み立て)を行う場合が多いです。そういう場面で作られた時間を生かし、各選手がスペースを作りチャンスを生み出そうとしています。
よって、ミッドフィールダーのパス能力はもとよりディフェンダーにもパスやビルドアップの能力が求められ、チーム全体のポジショニング・オフザボール・オンザボールの動きの質が求められます。高いテクニックを持つ選手を多く抱え、組織的なプレーを得意とするチームに向いた戦術といえます。
これを極端な形で行ったのがジョゼップ・グアルディオラ監督指揮するFCバルセロナであり、バルセロナではGKですらロングフィードを行わず、DFにショートパスで繋ぐことが基本となっています。
ショートパスを多用するということはそれだけ攻めあがるのに時間がかかるということであり、その間に相手チームのディフェンスラインが整ってしまいます。
そのためゴール前までは繋げてもその後の最後の一手(ゴール)が決まりづらくなるという欠点もあります。前述のFCバルセロナではその欠点をリオネル・メッシという不世出のストライカーの個人技で補っています。
高いレベルにおいては試合の主導権を握り積極的に仕掛けていく戦術となるが、低いレベルでこれを行なった場合にはボールを奪われないようにしているだけの消極的な戦術となることもあります。総じて低いレベルのチームでは使いづらい戦術となります。
ただし攻撃は停滞するかも知れないが、ボールをキープしている限り相手に攻撃されることもありません。つまり、味方選手が試合中に疲労してきたら、走る距離を最低限に抑え、わざと攻撃に結びつかないパスの交換を行うことによって、疲労回復までの時間稼ぎをすることが可能になります。
同時に、相手チームはボールを奪わなければ攻撃することが不可能なので、どうしてもボールを追いかけて走らざるを得ず、結果として敵選手は体力的に消耗してしまいます。
このような、敢えて攻撃に結びつかないボールポゼッションを行うことで選手の疲労回復に努め、逆に相手を走らせることで体力的に消耗させてしまうチームとして、サッカーブラジル代表とジョゼ・モウリーニョ監督時代のチェルシーFCが挙げられます。
【トータルフットボール】
- 2013-04-15 (月)
- 【トータルフットボール】
トータルフットボールとは、1974年サッカーW杯でオランダ代表が用いた戦術の俗称です。
70年代のサッカー界の流行語で、とくにこれがトータルフットボールだという定義があるわけではありません。「フーリガン」と同じように、メディアが作った言葉です。一般に用いられる定義としては「ポジションが流動的で、且つ全員攻撃全員守備」といった説明がされているようです。
まず、フィールドをポジションではなくスペースから考えることが特徴的です。トータルフットボールの登場まで、サッカーはポジションにおける役割が組織プレーとしては最も重視されてきましたが、トータルフットボールの場合、スペースを作る動き、スペースに入り込む動きが重要になります。
この“スペース”に対する考え方が、激しいポジションチェンジを繰り返す全員攻撃・全員守備という流動的なサッカーの基礎となっています。
さらに、高い位置からのプレスも一つの特徴と言えます。“ボール狩り”と呼ばれたそのプレッシングは、ボールを持つ相手選手に対して複数の選手で囲んでプレッシャーをかけ、高い位置でボールを奪い、すぐさま攻撃に転じることができるものでした。
高い位置からのプレスは、同時にDFの最終ラインを押し上げ、相手のオフサイドを誘うオフサイドトラップを生み出しました。このオフサイドトラップもトータルフットボールの特徴です。(※オフサイドトラップ自体は、1910年代に最初に大流行しています。)
また、最終ラインを押し上げたことによりFWのラインとの距離が縮まるため、選手間の距離が近くなります。これにより激しいポジションチェンジをする際に消費するスタミナを大幅に減らすことが出来るのです。
そして何といっても、最大の特徴はポジションが存在しないことです。当時のオランダ代表にとってポジションとは「キックオフ時の立ち位置」というだけのものであり、攻撃時には選手は積極的にボールを持つ選手を追い抜いて前線に飛び出し、守備時にはFW登録の選手もカバーリングに入ります。
サイドバックの選手が前線へ飛び出せばウイングの選手がそのスペースを埋めに下がる。まさに全員攻撃・全員守備です。
また、“スペース”を最大限活用する考え方から、ウイングを中心としたサイドアタックを積極的に使い、ワイドな攻撃を展開しました。
このサッカーを支えたのは、選手全員の高い技術、戦術眼、スタミナもさることながら、全員が高い守備意識を持っていたことも忘れてはならない点です。
反面、この戦術は理想的だが非効率的とされ、完全分業でポジションを固定した方が効率が良いといった説もあるが、後に様々なチームによって改良され、現代サッカーの戦術に浸透していく事になりました。
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